生活環境について

電話受付10:00~18:30

03-3225-1515

メディカルサロン風本真吾の訓え

軽く見てはいけないこと11

この世の中には、病気の人と病気でない人のどちらかしかいません。病気の人に対して、医師は「治療する」という強いノウハウを持っています。そして、病気でない人に対しては、早期発見を謳って検査を行い、「あなた、ぴんぴんしているけど、実は病気ですよ」と語ることを仕事としています。病気といえるのか、いえないのかわからないゾーンに対してまで、「病気ですよ」ということを仕事としています。

病気でない人は、ある日突然、「あなた、実は病気ですよ」といわれることを望んでいるのではありません。病気にならないことを望んでいるのです。どうしたら病気にならないのでしょうか?それを研究するのが、健康管理学の立場です。

病気にならないためには、日常生活上「軽く見てはいけないこと」がたくさんあります。ついつい見過ごしがちですが、将来的に健康上の重要問題となる事象を取り上げてみました。

生活環境

「自宅のそばに高層マンションができてビル風が激しくなった」
都会に住んでいるとよくあることです。これ以外にも、

「隣の家が捨てるゴミが気になる」
「近所の人に意地悪されている」
「隣の家に得体の知れない人が引っ越してきた」

など、住んでいる家の周囲の環境には、いろいろな状況があります。
こういった生活環境に関して、男性は割と無頓着です。しかし、女性はそういう訳にいきません。非常に敏感です。

さて、免疫力の指標として「ナチュラルキラー細胞活性」というのがあります。略して、NK活性です。体内で芽生えたガン細胞を撃退する役割を持っています。1個単位のガン細胞なら簡単に撃退してしまいます。撃退できなかったものが定着し、増殖を始めると本格的なガンになります。

このNK活性は、採血することにより数字で確認することができます。50%なら標準的、30%以下なら「免疫力が低下している」、70%以上なら「免疫力が強い」と判定します。

3~4ヶ月周期でNK活性を調べていると、心の状態がよく反映されていることがわかります。何か面白くないこと、気がかりなこと、不安なことを抱えているとNK活性は低下するのです。それらをまとめて、「ストレスは免疫力を低下させる」といいます。

精神的なストレスだけでなく、「身体がきつい」という身体的ストレスも免疫力を低下させます。
以前、加圧トレーニングというのが流行りました。筋肉に低酸素状態というストレスを与えるトレーニング手法です。この手法だと確かに筋肉は発達するようです。しかし、このトレーニングを行っていた人の多くは、その期間、皆、NK活性が低下していました。筋肉にとっては、低酸素状態という身体的ストレスは非常にきついものだったのです。
また、NK活性の数値に関しては栄養状態も重要で、たんぱく質の摂取量が低下すると、NK活性も低下します。

中年女性AさんのNK活性があるときから急に低下しました。もともと50%前後ある人だったのですが、急に10%台に低下したのです。健康管理に望ましい状態ではないので、原因探しを始めます。

「ここ数ヶ月、身の回りで何か変化したことはなかったですか」
「思い当たりはありません。夫のことはいつものことですし・・・」
「食生活で変化はないですか」
「変わっていません」

原因がわからないまま、時が過ぎていきました。その次の採血でも、NK活性は低いままです。あるとき、Aさんが語りました。
「先生。私、引っ越しました」
「急にどうしたのですか?」
「前の家のそばに高層のマンションができることになって。日当たりが悪くなるから、イヤでイヤでしょうがなかったのです。夫に話したところ、引っ越そうといってくれました」
「その高層マンションの計画はいつごろ耳に入ったのですか?」

Aさんの答えは、NK活性が下がり始めた時期と見事に一致しています。さては・・・と思いながら採血を行ったところ、NK活性は見事に回復し、50%以上になっていました。「日当たりが悪くなる恐れがある」という場所から引っ越したら、免疫力が回復したのです。
Aさんの免疫力低下の原因は、まさに「家のそばに高層マンションの建築計画ができた」ことでした。

Aさんはこの高層マンションの建築計画を、「身の回りの変化」とは捉えていなかったので話さなかったのです。医療に関するコミュニケーションの難しさを実感させられました。この難しさを解明して、わかりやすい医療的コミュニケーションの手法をマニュアル化しなければいけないな、とも思いました。

それにしても、NK活性は実に正確に心の状態を映し出してくれるものだなあと感心したものです。

女性にとって、生活環境の問題は一大事です。男性は無頓着です。このギャップが夫婦仲の悪化につながることもしばしばです。妻が生活環境に関する不満を述べたときは、夫はしっかりとその話を聞いてあげなければいけません。「そんなことくらい、どうってことないよ」という応じ方は、絶対にいけません。そして素早く対処する度胸を示さなければいけません。

賃借りの物件ではなく、購入した物件なのに、すぐ引っ越そうという決断を示したその夫は、素晴らしい男性だと思います。

免疫力を低下させる5大因子

  • ストレス(精神的ストレスだけでなく、身体的ストレスも)
  • 過労
  • 睡眠不足
  • 深酒
  • 栄養バランス不良(特にたんぱく質の摂取不足)

前のページへ戻る

お問い合わせ

お電話にてお問い合わせください。

〒160-0004 東京都新宿区四谷4-7白川ビル2F

クリニック案内

四谷メディカルクリニック
〒160-0004
東京都新宿区四谷4-7白川ビル2F
03-3225-1515
院長:風本真吾

略歴

平成元年 慶應義塾大学医学部卒業
2年間研修医を経て同医学部内科大学院へ
平成4年 四谷メディカルサロン(現四谷メディカルクリニック)開設
現在に至る