風本真吾の健康談話

噛み方に二種類あり。あなたはどっち?

子供の躾(しつけ)のひとつに、「よく噛んで食べなさい」ということがあります。しかし、「このように噛んで食べなさい」というのはありません。
「ダイエットのためにはよく噛むことが大切だ」
「ボケ予防には、よく噛むことが一番だ」
などと言われています。よく噛むことが健康にプラスになるという認識は、みなさん持っているようです。

次の食事で、自分がどのように噛んでいるかをチェックしてみてください。
口に入れたものを舌の上に乗せた状態で、歯との間を往復させながら噛み砕いていますか?(図A)

それとも、口に入れたものを左右の頬と歯の間にストックして、舌の方(口の奥の方)に向かって、少しずつ噛み砕きながら、口腔内に送り入れていますか?(図B)

私は一緒に食事しながら、多くの人を観察してきました。前者のような食べ方をする人は、食べるのが早く、太りがちな人が多いようです。そして、後者のような食べ方をする人は、食べるのがゆっくりしており、やせ型の人が多いです。
私は前者でした。ごく自然に前者の食べ方をしています。しかし、頬と歯のあだに一時ストックしながら食べていく方法があることを知って、積極的にその食べ方をするようにしました。
この食べ方だと、噛みながら呼吸した時に、口の中に空気を通すことができます。その際に、食物の香りが口から鼻全体に広がって、より深く味わうことができます。
そして、噛み方が丁寧になり、噛む回数も増えます。前者の舌の上に乗せる食べ方では、口の中に空気を通すことができません。そして、噛み方が粗雑になります。

食べた量に対する満足感は、後者が圧倒的に優れています。ですから、食べる量が少なくても満足感は大きくなるのです。体重過多で悩んでいる人は噛み方を変えればいいでしょう。

今回の文章は短いのですが、健康管理学上の一大発見です(そういえば、DNAのらせん構造の発見は、たった1枚の論文でノーベル賞を受賞しています)。

ある方にこの方法を試してもらったところ、次のような感想をいただきました。
「先生に教えていただいたとおり、口に入れたものを左右の頬と歯の間にストックして、少しずつ噛み砕きながら食べるようにしたところ、特に、お米の味わいを強く感じられるようになりました」

みなさん、自分の噛み方をチェックして、別の噛み方を試してみてください。

前のページへ戻る